昨日の夜遅く テレビでやっ
ていた映画を見たんだ
未来の世界を舞台にした
海外の古いSF
すでに世界は汚染されて マ
スクなしじゃ肺がただれて
瓦礫の如きメトロポリス 未
開の惑星みたいな地球
逃げ込んだ先は地下室 ただしの
80000km2の
昔はシェルターと呼ばれていたが 今
じゃ都市と呼んで差し支えない
人工太陽 人工植物 そも
そも人工じゃないものはない
ほぼ人間と変わらぬAI
誰もそれに疑問は抱かない
殺人 略奪 治安維持も無く
力は力でしか抗えない
犯罪の5割はアンドロイド 科
学の飽和を憎む主人公
前時代のCGもほどほどに 徐々
に核心に迫るミステリ
だが実は彼もアンドロイド っての
がその映画のラストカット
僕らが信じる真実は
誰かの創作かもしれない
僕らが見てるこの世界は
誰かの悪意かもしれない
人が人である理由が
人の中にしかないのなら
明け渡してはいけない場所
それを心と呼ぶんでしょ
風がそよぎ 海が凪ぎ 空に
虫と鳥が戯れる
木々は今青々と 四季の変わり目にさん
ざめく 見てみろよ
当たり前にある景色も 大事にし
なきゃなって思うでしょ
この世界に不必要なのは人
類だって話もある
説教じみた話じゃつまらない 分
かってるだからこそ感じて
経験は何よりも饒舌 そしてそ
れを忘れちゃいけないよ
草木に宿る安堵の情念
昔の人は神様と呼んだ
ほら触れて想像してみなよ この
温もりを君は何と呼ぶ?
僕らが信じる真実は
誰かの創作かもしれない
僕らが見てるこの世界は
誰かの悪意かもしれない
人が人である理由が
人の中にしかないのなら
明け渡してはいけない場所
それを心と呼ぶんでしょ
どう? 理解できたか
な これが
人類の原風
景
上映はこれにて終了で
す 拡
張現実プラネタリウ
ム
お帰りの際は保護服
と マ
スクをお忘れないよう
に
手元のモニタでご確認を 本
日の東京
汚染予報
僕らが信じる真実は
誰かの創作かもしれない
僕らが見てるこの世界は
誰かの悪意かもしれない
人が人である理由が
人の中にしかないのなら
明け渡してはいけない場所
それを心と呼ぶんでしょ
僕らが愛した故郷が
殺されてしまうかもしれない
僕らが待ってた未来は
誰かの筋書きかもしれない
人が人である理由が
人の中にしかないのなら
受け入れてはいけない事
それは君自身が決めなきゃ
昨日の夜遅くテレビで やっ
ていた映画を見たんだね
不安になるのは分かるけれど フィ
クションはあくまでフィクション
この先どうなるかなんて そ
んなこと僕に聞かないで
答えは君自身が見つけて
僕は名も無いアンドロイド
