ねぇ 降ってないのに感じる雨
どしゃ降りの中で
突
然
自分が自分じゃないみたいだ
からっとした春の日差しの
下にいる僕らが
見えている
それなのに
触れない 君
の手に
ミサンガの脆さだ
け知ってしまう
でも痛みとともに 優しく
頬を撫でる君の
声が確か
に
全てを生かしてい
る
とりあえず今は
あぁ 去ってないのにそ
こにはいない
青の
怪物
おぼろ
げ
眠ってるときこそ思うんだ
濡れて光る君の前髪で
隠れた瞳には
見えていた
その先に
触ればいい 君
の手で
わからないことが
美しくても
ほら痛みとともに ざわめく
夏の風にくしゃみ
して笑って
よ
君も僕も生きて
る
とりあえず今は
で結局
触
れない 君
の手に
ミサンガは部屋の
隅に結ぶよ
もう痛くなくなる おまじない
唱えるように君の
声は 誰か
に
こんなふうに言って
た
“とりあえず今は”
“とりあえず今は”

