斜陽を背に
影法師
伸び止まぬ様に気
を取られ
躓いて
着いた手を
地面が呑んだ
陽気が焼く
銀輪で
転けた舗道
模型を馳せた
混凝土
手を伝い
熱を食んだ
記憶が
目下、
景色を
這って往
く
橙に成った街に
昔を見
た
夕焼けの
滲む空
何時迄
も
眺めていたい、と
思っていたんだっ
け。
胸に残れば何時の日も
思い出に
変わるな
ら
彼の日の
熱情も思い
出したいの
――ねえ
感動は軈て薄らいで
悦びも弾くか
ら
忘
れ
ない
様に
日常の
奥に
灯して居
たいんだ
過
去の色
嗟傷の根に
罰文字
襲い来る様に
降った星霜
泥濘で
漉いた手は
地面が呑んだ
水気を知る
深淵に
焼べた抒情
顧眄を重ねて
耄け乾る
脳
目を奪い
熱を吐いた
記憶が
屋下、
臆
を
架してい
る
さめ〴〵と泣いた日々は
昔の偽
花
夕映えに
飾られて
何時迄も
焼き
付いて離
れない
筈の景
色に縋り
付いて迄
糧にしている、って
思
い込んだだ
け。
胸に遺れば何時の日も
思い出に
変わるな
ら
彼の日の
慟哭も
後悔も刻み
込んだ儘で
良いのに、
如何して?
――ねえ
傷跡は軈て和らいで
悼みごと亡くすか
な
忘
れ
ない
様に
日常の
奥に
灯して居
たいんだ
あなた
の色
目も当てら
れない過
去に紛
れ
大切な過
去までぼ
やけていく
消えて行か
ないで
如何か側
に居
て
此の目を
照らし
て
ねえ、胸に
残れば
何時の日
も
思い出に
変わるな
ら
彼の日の
熱情も思い
出した
いの――
ねえ、胸に遺れば
何時の日も
思い出に
変わるな
ら
彼の日の
退屈も
憧憬も残り
無く目を
彩る、
然うでしょう?
――ねえ
希望や嘗て見た灯々を目
に熾す
為の
唄
離
さ
ない
様に
日常の
奥に
奏でて居
たいんだ
郷愁
を
褪せはしないよ
時を経て
も
鮮やいで
る
きおくの音
いのちの色
斜陽を背に
影法師
